初心者向けガイド

スピーカーのインピーダンスとオームについての初心者向けガイド

ターンテーブルの隣に置かれたSonos Era 100

自宅での映画鑑賞、音楽システムやゲーム機を使用する際など、サウンドシステムを設定する時に「インピーダンス」や「Ω(オーム)」という用語を見聞きするかもしれません。パッシブスピーカーをアンプとつなぐ場合、まずはこれらの用語をしっかり理解しておくと、システム全体がひとつになって機能し、心地よいサウンドを奏でるようになります。

スピーカーのインピーダンスとは?

スピーカーのインピーダンスは「Ω(オーム)」で表され、アンプの電流がスピーカーにどれだけ流れるかを示します。わかりやすいように、電流を水に例えて説明してみます。

電流を庭のホースの中を流れる水だとして、オーディオシステムは庭だとしましょう。この例でのインピーダンスはホースのノズルで、流れる水の量を調節します。

  • インピーダンスが低い(ノズルが開いている):ホースのノズルが開いていると水が流れやすいように、インピーダンスの低いスピーカーではアンプの電流が流れやすくなります。そのため、アンプは多くの電力をスピーカーに送ることができます。ただし、ホースの栓が全開していると庭が水浸しになるように、インピーダンスが低いスピーカーでは、負荷の処理に最適化されていないアンプに過大な負担がかかりやすくなります。
  • インピーダンスが高い(ノズルが制限されている):まるでノズルが水の流れを制限するように、高インピーダンスのスピーカーはアンプに流れる電流を抑えます。これによりアンプへの負荷が減り、駆動がより簡単になります。とはいえ、庭には他の植物より多くの水が必要な植物があるように、インピーダンスが高いスピーカーが同じ音量を出すためには、高い電圧を供給できるアンプが必要な場合もあるのです。

インピーダンスは単なる理論として理解するものではなく、サウンドシステムの各コンポーネントが完璧に連携するための重要なポイントなのです。

スピーカーは主に、アクティブスピーカー(パワードスピーカー)とパッシブスピーカーの2種類に分けられます。アクティブスピーカーにはアンプが搭載され、インピーダンスを内部で制御するので設定が簡単です。Sonos Era 100Sonos Era 300といったスマートスピーカーやSonos Arc Ultraサウンドバーなど、ほとんどのSonosスピーカーはこの種類に当てはまります。

パッシブスピーカーを機能させるには、スタンドアロン型やAVレシーバー(AVR)などの外部アンプが必要です。パッシブスピーカーと相性の良いアンプを見極めるには、インピーダンス特性に関する深い理解を持っていることが必須です。Sonosユーザーにとって、アーキテクチャルモデルのようなパッシブスピーカーをSonos Ampでカスタムセットアップに組み込む場合には、この知識が欠かせません。

スピーカーのインピーダンスと音質との関係は?

スピーカーのインピーダンス自体が音質を決めるわけではありませんが、アンプからどれだけ効率的に電流を流せるかを左右するので、最終的な音の鮮明さや力強さに影響します。インピーダンスが低いと取り込める電流の量が増えるので迫力のある音を奏でますが、音量を上げすぎるとアンプに大きな負荷がかかります。インピーダンスが高いと同じ電力でも音量が小さくなる可能性がありますが、アンプへの負荷は少なくなります。

本箱の中にある本の上に置かれたSonos Amp
椅子に座ってSonos FiveとSonos Sub 4で音楽を聞いている人

スピーカーのインピーダンスは高い方がいい?低い方がいい?

インピーダンスが高いか低いはどちらが正解というわけではなく、それぞれが異なる点でシステム全体のパフォーマンスに影響を与えます。

  • スピーカーのインピーダンスが高い:

    インピーダンスが高いスピーカーに流れる電力は少ないので、システムが過負荷になるリスクが減ります。このようなスピーカーは、長時間使う環境でも耐久性と安全性が保たれます。しかし、インピーダンスが高いスピーカーがインピーダンスが低いスピーカーと同じ出力を得るには、高い電圧が必要となるのです。アンプの供給電圧が十分でない場合、スピーカーは本来の出力レベルを発揮できません。
  • スピーカーのインピーダンスが低い:

    インピーダンスが低いスピーカーには流れる電力が多いので、アンプの能力が十分であればより大きな出力が得られます。この特性により、映画や音楽の世界に深く没入できる環境が整うのです。しかし、電力が流れやすいため、特に大音量では増加した電力の流れを処理できないアンプには負荷がかかり、オーバーヒートの危険性が高まってしまいます。

いずれのスピーカーにもメリットとデメリットがあるので、自分がオーディオに何を求めるか、お持ちの機器の能力を考慮して選ぶと良いでしょう。

スピーカーにインピーダンスが重要なのはどんな時?

スピーカーのインピーダンスは、あくまでもアンプとの相性を決める要素なので、お部屋の広さや視聴コンテンツに合わせて考える必要はありません。パッシブスピーカーとアンプの相性を決めるのがインピーダンスですので、ホームシアターホームサウンドシステム全体のような大規模システムでは、特に慎重に検討すべきポイントとなります。相性が合っていれば、オーディオコンポーネント全体がスムーズに機能し、音量のばらつきや音質ロスなどの問題は発生しません。

たとえば、ホームシアターを設定する際には、すべてのスピーカーのインピーダンスを合わせることで、バランスの取れたサラウンドサウンドが体験できます。複数の部屋にスピーカーを設置しても、音圧や音質が均一に保たれ、家中どこでも同じサウンド体験が得られます。

Sonos製のスピーカーとサウンドバーは自動で最適なマッチングを行うため、インピーダンス調整は不要です。ホームシアターマルチルームシステムの設定は簡単です。Sonosアプリを使って各部屋のSonos製品を接続するだけで、どこでも極上のサウンドが楽しめます。

アンプとスピーカーのインピーダンスを合わせる

スピーカーのインピーダンスは、スピーカーとアンプが奏でるダンスのようなものです。完璧にシンクロすると、音楽はクリアでパワフルに響きます。

スピーカーもアンプも、それぞれオーム(Ω)で示されるインピーダンス定格があります。(インピーダンスは製品の背面に表示されており、取扱説明書にも記載されている場合があります。一般的には8Ωまたは4Ωです。)スピーカーのインピーダンスがアンプと比べて低すぎると、システムに負荷がかかる可能性があります。インピーダンスが過度に高い場合、アンプが十分に力を発揮できず、音が弱く感じられることがあります。

Sonosユーザーなら、Sonos Ampを導入することで適切なアンプとパッシブスピーカーの組み合わせが簡単になります。8Ω負荷時にチャンネルあたり125ワットの出力を実現するSonos Ampは、定格8Ωの天井埋め込み型壁埋め込み型屋外用スピーカーを十分に駆動させることができます。Sonos Ampは、フロアスタンド型からブックシェルフ型まで、あらゆる種類のパッシブスピーカーに十分な電力を供給できる万能アンプでもあります。

Sonos Ampは、「Sonosスピーカーの最適化」機能でスピーカーの性能を自動で強化します。このスマート機能はスピーカーの機種を自動的に検知し、その特性に合わせてチューニングを最適化します。クリアな音質と低音レスポンスを実現するので、音楽や映画をこれまで以上に没入感のあるサウンド体験を楽しめます。インテリジェントなこの仕組みはオーディオパフォーマンスを最適化するだけでなく、リミッターの搭載で保護機能が強化されているため、手動で調整しなくても最大3台のSonos建築スピーカーに電力を安全かつ安定に供給できます。

Sonos製品の設定に関するサポートが必要ですか?今すぐお近くのインストーラーを検索して、理想的なサウンド体験をご自宅で楽しみましょう。

Sonosスピーカーの設定は簡単

オールインワンのアクティブスピーカーでも、パッシブシステムでも、Sonosならどちらを選んでも設定はスムーズです。Sonosのワイヤレススピーカーサウンドバーは、AVレシーバー不要。そのままでも高音質をお届けします。パッシブセットアップには、屋内外を問わず美しく空間に溶け込むSonosの建築スピーカーがおすすめ。Sonos Ampが力強くサポートして、一体感のある音響体験を実現します。

スピーカーのインピーダンスをしっかり把握すればシステム構築が楽になるだけでなく、オーディオ機器を賢く選択できるようになるので、どんなコンテンツもそれぞれ最適な音質で楽しめるようになります。居心地のいい小さな書斎から広大な邸宅まで、Sonosサウンドはいきいきとした空間を演出します。

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